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イラン・イスラム革命41周年記念の祝賀会が開催されました
イラン・イスラム革命41周年記念の祝賀会が開催されました
2020年2月10日月曜日、イラン・イスラム革命41周年記念の祝賀会が、駐日イラン大使公邸にて盛大に行われました。これには、山東昭子・参議院議長、河野太郎・防衛大臣、中谷真一・外務大臣政務官、薗浦健太郎・自民党総裁外交特別補佐(兼日・イラン友好議員連盟幹事)のほか、国会議員、政府高官、各国駐日大使、財界と学界、報道機関の関係者ら約400人が出席しました。   ラフマーニ・モヴァッヘド駐日イラン大使の挨拶は下記の通りです:   最初に、イラン・イスラム革命41周年に際し、心からのお慶びを申し上げます。   今から41年前の1979年2月11日、イマーム・ホメイニ師の指導のもと、イラン国民は王政に対して蜂起し、イラン・イスラム共和制を、国民の要請と意志に基づき確立しました。当初からこの体制は、国民の投票に基づくものであり、イラン・イスラム共和国は、自らの国の運命を決めるために国民が選挙に参画するという点で、ユニークかつ独自の体制の一つです。イランの国民は常に、自らの指導者や為政者を選ぶため、積極的に投票所へと足を運び、選挙に参加してきました。   過去41年間、イラン・イスラム共和国は、科学・研究、技術、産業、保健・医療等の分野で大きく発展してきました。基幹細胞、骨髄移植、不妊治療、ナノテクノロジー等の分野では世界の上位に位置しています。   イランの外交政策もまた、独立を志向し、東にも西にも依存しないものであり、均衡と建設的交流、そして紛争や対立などの解決のための対話と協力を通した取組であります。イランは41年間、これらの原則を守るため努力してきました。このアプローチには、国際社会、地域、近隣諸国との建設的で多国間の対話、平等と相互尊重の原則に基づく対話が含まれます。   ご列席の皆様: イラン・イスラム共和国の、中東地域、特にペルシャ湾岸地域における戦略的アプローチは、集団的利益確保の原則、ウィン・ウィンの原則の普及にあります。イラン・イスラム共和国は常に、対話と外交こそが、域内諸国の対立を解決する上で、最も優れた、また最も有効な手段であると考えてきました。我が国は、地域内の協力と、域内諸国による内側からの安全保障こそが、地域の国民の福祉と平穏のための最も優れた、最も費用のかからない、そして最も持続的な選択であると捉えてきました。故に、域外諸国の駐留軍の存在は、戦略的に重要なペルシャ湾岸地域の平和と安全を保証しないと考えます。   この点、ローハニ・イラン・イスラム共和国大統領は昨年、国連総会における演説の中で、「ホルムズ平和構想」を提唱しました。イラン・イスラム共和国は、ペルシャ湾岸・ホルムズ海峡沿岸地域の安全と平和、安定を維持するため、同地域の情勢・動向に影響を受け得るすべての国に対し、ホルムズ平和構想(Hormuz Peace Endeavor, HOPE)への参画を呼びかけています。   同構想・同連合の目的は、ホルムズ海峡沿岸諸国の平和、安定、発展、福祉の向上であり、相互理解、平和的友好的関係の構築であります。この構想には、すべての国が享受できるエネルギー安全保障、航行の自由、原油やその他のエネルギー資源のホルムズ海峡経由の自由な輸送、などの様々な分野の協力が含まれます。   テロとの戦い: イラン・イスラム共和国は何十年にも渡り、テロ行為の被害を受けてきました。故に、テロ、アメリカや西アジア地域の諸外国の支援を受けたテロ組織との戦いにおいては、常に断固とした政策をとり、シリアとイラクにおけるダーイッシュ(IS)壊滅作戦において重要な役割を果たしました。   ダーイッシュやアメリカ体制によるテロと戦った殉教者・ソレイマニ司令官暗殺は、テロとの国際社会の戦いに対し、最も大きな損害をもたらしました。   イラン核合意: アメリカの核合意からの一方的離脱と、制裁再開後、残念なことに核合意の参加国の政治的支持にも関わらず、ヨーロッパ諸国と核合意の支持国からは、アメリカの離脱による被害を補うための具体的な措置はなんら取られませんでした。故にイラン・イスラム共和国は、核合意の26条と36条に基づき、アメリカの破壊的措置により失われた権利と義務の間の均衡を復活させるため、自らのコミットメントの一部履行を停止することを決めました。このプロセスは、5つの段階により取られ、最終段階の措置は1月5日に講じられました。   コミットメントの低減は、決してイランの核合意からの離脱は意味しません。目的は、国連安全保障理事会でも承認されている、多国間外交の重要な成果である核合意の維持であります。   他の参加国により核合意が完全履行され、そしてイランがその経済的利益を受けられる場合、イラン・イスラム共和国は、核合意上の義務履行に戻る用意があります。 ご列席の皆様: イランと日本の両国民は、長い歴史の中で、友好的な関係を培ってきました。イランと日本の外交関係もまた、歴史的な背景を有する関係であり、常に良いレベルで推移してきました。日本にとってイランは重要で、戦略的な要衝に位置する国として注目されてきました。   イランと日本の関係は、両国の協力と関係発展のための非常に大きなポテンシャルを有しています。将来も、二国間の連携のもと、そして両国の政治的熱意と意思に支えられ、これからも様々な分野における協力関係の発展と成熟、拡大の道を辿っていくことでしょう。   ご存知のように2019年は両国の外交関係樹立90周年の節目の年でした。   嬉しいことに、祝賀行事の開催や様々な尽力、取組を通して、2019年を両国関係における最も重要な一年とすることができました。2月にはラリジャニ国会議長が訪日し、6月には安倍晋三・内閣総理大臣が、現職の総理として41年ぶりにイランを訪問されました。12月20日にはローハニ大統領が、イランの大統領としては19年ぶりに訪日しました。これらのハイレベルでの要人往来により、両国関係のさらなる発展と拡大のための、より確かな礎が築かれました。   喜ばしいことに、政治、文化、芸術、スポーツの各分野の共同の取り組みや行事開催により、2019年が、両国関係における最も際立った一年となり、同年の出来事は、両国の関係史の中でも比類なきものでした。   最後に、本年、あらゆる分野において両国関係が発展・促進することを願います。
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