21 May 2024
2020/05/20 - 10:22
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「世界コッズの日」について

パレスチナ変革のタイムライン

イスラム教徒の断食月、ラマザーン月の最後の金曜日は、イラン・イスラム共和国の創始者、ホメイニー師によって「世界コッズの日」とされています。コッズとはパレスチナ被占領地にあるベイトルモガッダス・エルサレムのことを指します。世界コッズの日、世界中のイスラム教徒は、デモ行進や行事を開き、パレスチナの虐げられた人々への支援と、シオニスト政権イスラエルの人種差別的な政策への反対の意を示します。

シオニスト政権イスラエルによる占領からのパレスチナ解放と、自らの運命の決定する権利は、1960年代にホメイニー師の運動が始まった時から、その基本的なスローガンや理想のひとつでした。ホメイニー師はパレスチナにおけるシオニスト政権の樹立を悪魔の行為だとしました。イラン・イスラム革命は、イスラム世界が、イスラエルとアラブ諸国との戦争に非常に影響を受けていた時に成就しました。そのような状況下にあって、反イスラエルの雰囲気は高まってました。

1979年にイスラム革命が勝利した後、イスラム世界が、エジプトのサダト大統領、シオニスト政権のベギン首相、アメリカのカーター大統領により締結されたキャンプ・デービッド合意に衝撃を受けていた最中、ホメイニー師がラマザーン月の最後の金曜をベイトルモガッダス解放のための行進の日と定めたことは、再びイスラム教徒の心に希望を与えました。

ホメイニー師は、イスラム革命勝利後から半年の1979年8月、メッセージの中で、ラマザーン月の最後の金曜日を世界コッズの日と宣言し、世界のイスラム教徒に対して、イスラムの団結を呼びかけました。

ホメイニー師は、19798月、レバノンでのシオニスト政権イスラエルによる新たな攻撃が始まったとき、メッセージの中で、ラマザーン月の最後の金曜日を「世界コッズの日」として発表しました。

ホメイニー師は、繰り返し、世界コッズの日の重要性について語りました。ホメイニー師はこのように強調しました。

「世界コッズの日は国際デーであり、聖地コッズだけに限られた日ではない。この日は被抑圧者が覇権主義者に対抗する日である。アメリカやそれ以外の圧制のもとにある人々が、大国に対抗する日である。コッズの日は、イスラムの日である。コッズの日は、イスラムを復活させ、イスラムの領土でイスラム法を実施させるべき日である。コッズの日は、すべての大国に対し、イスラムはこれ以上、あなた方の支配のもとには置かれないと警告すべき日である。コッズの日は、イスラムの日である」

イスラム共和国の建国者、ホメイニー師は、世界コッズの日を制定することで、シオニストの占領に対するパレスチナ人の合法的なすべての権利を実現させるためパレスチナの問題や理念を、イスラム世界の第一の問題としたのです。

ホメイニー師の見解やメッセージは、コッズやパレスチナの問題が、一部のアラブ諸国だけの問題ではなく、イスラム世界全体の第一の問題であること、イスラム世界はこの重要な問題に対して連帯すべきであることを示しています。世界コッズの日は、シオニスト政権によるパレスチナ人への圧制を世界の人々に明らかにしました。そして現在、ホメイニー師のイニシアチブにより、西アジアからアメリカ大陸、アフリカ大陸にいたる地球上の各地で、パレスチナ人と聖地を支持する声が響いています。

ホメイニー師のパレスチナ問題への注目を促す役割は、多くの人々や思想家によって賞賛されました。現在、ホメイニー師の名は、パレスチナ問題とともに知られています。パレスチナ問題が扱われる際にはいつも、聖地とパレスチナの問題を忘れさせまいとするホメイニー師の貴重な努力が語られています。

イスラム革命の勝利後、パレスチナ情勢への注目が高まり、世界の人々は、ホメイニー師の思想のもとでのイランの努力により、パレスチナ情勢を理解するようになり、パレスチナ人に対してどのような圧制が行われているかを悟りました。1979年のホメイニー師の指導によるイスラム革命は、パレスチナ問題の歴史的な流れを変え、世界の人々に、どのような勢力が、どのような政策によって、パレスチナ人の祖国を強奪し、圧制を行い、パレスチナ人を難民にし、最悪の生活状況に直面させているかを教えました。明らかに、イスラム革命と、ホメイニー師によるパレスチナ問題への注目は、パレスチナの闘争の歴史に新たな息吹を吹き込み、シオニスト政権に対抗する唯一の選択肢は抵抗であり、それによって、奪われた権利を取り戻すことができるということを示しました。

パレスチナ人の対イスラエル抵抗運動は、イスラム世界における覇権主義者のパワーバランスを崩しました。アクサーモスクや聖地ベイトルモガッダス・エルサレムは、今もイスラム世界やパレスチナの心臓部であり、それが生き続けているのは、世界コッズの日の制定によって、ホメイニー師がパレスチナ問題に注目を寄せたことによるものです。

パレスチナの人々とイスラム世界が、現在、聖地の問題に神経を尖らせていることから、アメリカの政治家は、イスラエルを支持するための根本的な措置を講じることができずにいます。現在、アメリカのトランプ大統領も、大使館をテルアビブから聖地に移転させる計画から後退することを余儀なくされています。

パレスチナ問題の解決に向け、数々の計画が提起されていますが、それらのいずれも、パレスチナ人の権利を完全に実現することはできていません。和平協議も、パレスチナの人々を、シオニスト政権に対する抵抗から遠ざけるための戦術です。一方で、抵抗こそ、パレスチナ問題を解決する手段です。聖地の抵抗運動の継続は、パレスチナのすべての権利と理想を保障するものとなるでしょう。

戦いの分野と同時に、政治の分野も重要です。この中で、イランはパレスチナ問題を解決するための重要かつ具体的な計画を提起し、ハーメネイー師もそれを強調しています。イランは常に、パレスチナ人自身が、民主的な方法によって将来を決定する必要性を強調していますが、残念ながら、西側諸国は、民主主義を謳いながら、この問題を無視しています。

ハーメネイー師は2000年、国際的に受け入れられた原則、特に国連憲章に基づく人道的、法的かつ公平な提案として、パレスチナ人の将来を決定するための国民投票の実施を提案しました。

世界コッズの日は、ホメイニー師の賢明なイニシアチブによって制定された日であり、これによって、パレスチナと聖地の問題は、世界の人々に忘れられることなく、生き続けているのです。

パレスチナ・イスラエル略年表

194711

国連パレスチナ分割決議採択

1948 5

イスラエル独立宣言・第一次中東戦争勃発、難民の発生

1967 6

第三次中東戦争勃発・イスラエルが東エルサレム、ヨルダン川西岸、ガザ地区、ゴラン高原を占領、新たな難民の発生

1982 6

イスラエル軍によるレバノン侵攻

198712

ヨルダン川西岸地区とガザ地区でインティファーダ(抵抗運動)始まる

1991 1

湾岸戦争、湾岸諸国でのパレスチナ人の迫害

1993 9

PLOとイスラエルが相互承認(オスロ合意)・パレスチナ暫定自治協定調印

1994 7

ガザ・エリコでパレスチナ自治政府が活動を開始

1995 9

暫定自治拡大協定調印

1996 1

パレスチナ評議会選挙実施

2000 9

第二次インティファーダ始まる

2002

ヨルダン川西岸地区で分離壁建設開始

2005 1

パレスチナ自治政府議長選挙実施

2005 89

ガザからイスラエルの入植者・軍撤退、ガザ封鎖開始

2006 1

パレスチナ評議会選挙実施、ガザでのハマスの支配が強まる

2006 7

第二次レバノン戦争勃発

200812

イスラエル軍のガザ侵攻

2011 2013

シリアでの民主化運動・内戦の激化、シリアのパレスチナ難民がレバノンに流出

201211

国連総会がパレスチナを「オブザーバー国家」として承認

201212

イスラエル軍のガザ爆撃

20147

イスラエル軍のガザ攻撃

 

 

2005: Israel's unilateral disengagement plan: Jewish settlements in the Gaza Strip were evacuated.

2007: Gaza Strip violently splits from Palestinian Authority

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59444040S0A520C2000000

May 23, 2020 19:32 Asia/Tokyo
  • ラフマーニーモヴァッヘド大使
    ラフマーニーモヴァッヘド大使

日本駐在のラフマーニーモヴァッヘド・イラン大使が、「シオニスト政権イスラエルが核弾頭200個以上を保有し、さらに国際原則や規律に従わないことが、地域を不安定にさせる原因となっている」としました。

ラフマーニーモヴァッヘド大使は22日金曜、パレスチナ人との連帯を謳う「世界ゴッツの日」にテレビ会議形式で記者会見を行いました。

同大使は、日本のメディア15社に対し、世界ゴッツの日とシオニスト政権イスラエルの侵略行為に言及し、「シオニスト政権の存在が宣言されて以降、国連安保理において、同政権を非難する決議書もしくは声明が、年平均で少なくとも一、二件は採択されている。しかしシオニストたちは、米国やその他の世界的勢力の支援を背景に、過去70年間で100件を超える国連決議や承認事項に違反し、世界の大多数の国々の要請を無視している」と指摘しました。

そして、米国がこれまで43回も、シオニスト政権によるパレスチナの人々への野蛮かつ違法な行為を非難する決議草案に拒否権を発動してきたことに触れ、「米政府は、47回にわたり反パレスチナ的な決定や措置を行ってきた。シオニスト政権イスラエルの利益のために、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムをイスラエルの首都として承認し、駐イスラエル米大使館をテルアビブから聖地へと移転させ、米ワシントンDCにあるパレスチナ解放機構事務所を閉鎖し、UNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関への拠出金を停止し、パレスチナ難民事案を排除する等々の行動を取ってきた」と述べました。

May 23, 2020 19:32 Asia/Tokyo
  • ラフマーニーモヴァッヘド大使

日本駐在のラフマーニーモヴァッヘド・イラン大使が、「シオニスト政権イスラエルが核弾頭200個以上を保有し、さらに国際原則や規律に従わないことが、地域を不安定にさせる原因となっている」としました。

ラフマーニーモヴァッヘド大使は22日金曜、パレスチナ人との連帯を謳う「世界ゴッツの日」にテレビ会議形式で記者会見を行いました。

同大使は、日本のメディア15社に対し、世界ゴッツの日とシオニスト政権イスラエルの侵略行為に言及し、「シオニスト政権の存在が宣言されて以降、国連安保理において、同政権を非難する決議書もしくは声明が、年平均で少なくとも一、二件は採択されている。しかしシオニストたちは、米国やその他の世界的勢力の支援を背景に、過去70年間で100件を超える国連決議や承認事項に違反し、世界の大多数の国々の要請を無視している」と指摘しました。

そして、米国がこれまで43回も、シオニスト政権によるパレスチナの人々への野蛮かつ違法な行為を非難する決議草案に拒否権を発動してきたことに触れ、「米政府は、47回にわたり反パレスチナ的な決定や措置を行ってきた。シオニスト政権イスラエルの利益のために、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムをイスラエルの首都として承認し、駐イスラエル米大使館をテルアビブから聖地へと移転させ、米ワシントンDCにあるパレスチナ解放機構事務所を閉鎖し、UNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関への拠出金を停止し、パレスチナ難民事案を排除する等々の行動を取ってきた」と述べました。

ラフマーニーモヴァッヘド大使

 

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引用リンク:

https://parstoday.com/ja/radio/middle_east-i31732

https://parstoday.com/ja/radio/world-i45016

https://ccp-ngo.jp/palestine/palestine-information/

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