アルガド放送によるイラン・イスラム共和国外務大臣への独占インタビュー
イスラム開発協力首脳会議(D8)の際、セイエド・アッバス・アラグチ・イラン外務大臣はエジプトのアルガド放送による独占インタビューで、地域および世界情勢とイラン・イスラム共和国とエジプトの関係に関するイランの立場について説明した。
アラグチ大臣は、占領体制(イスラエル)による中東地域支配を目論んだ、主要なイスラム諸国を弱体化させ、分断させようとするアメリカとシオニストの長期計画に言及し、次のように強調した。「ガザ戦争中のシオニスト体制の行動、ガザとレバノンにおける6万人以上の女性と子供、民間人の大量虐殺、さらにはシリア侵略と、同国の防衛と経済インフラの破壊は、イスラエルが地域全体にとっての脅威であるというイランの警告が正しいことを示している」
アラグチ大臣は、ソレイマニ司令官の犠牲のもと、ISやその他のテロ組織と戦うためにシリアにイランの顧問が駐留していることに言及し、シリア国内の混乱により同国へのテロの脅威が再燃し、それが域内のすべての国にとっての脅威となりうる、と警告した
アラグチ外相は、イランのシリア支援は一個人を支援するものではなく、シオニストやテロリストの脅威に対するシリア国民ならびに国家主権、領土保全を支援するものだと述べ、次のように述べた。「イラン・イスラム共和国は、アスタナ・プロセスの枠組みや二国間交渉において、国民や政治的反対派グループとどのように関わるべきかについて助言したが、シリア政府は行動の独立性を有しており、イランやロシアの支配下にはなかった」
イラン外相は、西アジア地域における抵抗の枢軸形成の最大の目的は、パレスチナにおけるシオニスト体制の占領と侵略と闘い、これと対峙し、パレスチナ人の権利を擁護することであると述べた上で、ガザ戦争開始後損失を被り、一部の指導者が殉教したにもかかわらず、抵抗勢力は占領軍に大きな打撃を与え、これらの打撃によりイスラエル体制はレバノンでの停戦交渉と停戦合意の受け入れを余儀なくされた、と強調した
イラン外相は、抵抗運動はシオニスト体制の占領と犯罪に対する崇高な理念であり神聖な教義であり、指導者の暗殺や殉教によって消滅することはなく、そのたびに以前よりも強くなって復活すると述べた
アラクチ外相はまた、抵抗グループが追随者でありイランの指揮下にあるという考えは誤りであると強調し、イランは抵抗戦線の構成員とともにシオニスト体制と戦い、パレスチナの人々を支援するという目標を共有しており、各抵抗グループは独立して行動していると強調した
アラクチ外相はまた、イランとエジプトの文明的・歴史的立ち位置、および地域における両国の重要かつ有効な役割と立場を称賛するとともに、イランとエジプトの二国間の協力と調整の強化は、域内のすべての国とイスラム世界の利益ならびに公益と一致しており、イランはパレスチナ国民の支援と停戦成立のためのエジプトの取り組みを常に支持していると強調した